スペインには、探せば魅力的なローカル線が数多くあるらしいのですが、私自身訪ねたローカル線は多くありません。
この旅では、ヨーロッパの人々にとってのリゾート地として知られる、マジョルカ島のローカル線を訪ねました。
マジョルカ島には国鉄（RENFE)はなく、2社3路線の私鉄があります。
また、スペイン第2の都市バルセロナの青いクラッシックな電車、ティビダボのブルートラムの写真もここに載せます。

ソリェル鉄道（Ferrocarril de Soller)
島の中心都市パルマ（Palma)から美しい海岸のリゾート地、ソリェル(Soller)を結ぶのがこの鉄道です。
これは山岳路線のPalma-Soller間と、Sollerから海岸のあるソリェル港（Port de Soller）を結ぶトラムの、2つの路線に分かれます。
Palma-Sollerは、市街地の道路の真ん中や郊外の田園風景、トンネルや橋の多い山岳部といった変化に富んだ風景の中を、ピカピカに磨き上げられた年代モノの木造電車が数両の客車をパワフルに牽引し走る、楽しい区間です。
Soller-Port de Sollerは、一部路面区間（併用軌道）もある、オープンの客車を連結したトラムが走る観光電車。
市街地の雑踏、レモンやオレンジの畑が続く田園風景、そしてビーチを眺めつつ走るという、これもまた風景の変化に富んだ楽しい電車です。

マジョルカ鉄道（Serveis Ferroviaris de Mallorca,SFM)
Palmaと島の内陸の町、Incaを結ぶ生活路線です。ソリェル鉄道の隣のホームに発着。
のどかな田園風景を、真新しいディーゼルカーが快走します。

バルセロナのトラム（通称　ブルートラム Trenvia Blau）
スペインに現存するトラムは、上に紹介したソリェルとバルセロナにしかありません.
バルセロナのトラム(Tramvia Blau,Tibidabo Barcelona)は、市内北部、,カタルーニャ公営鉄道（FGC)Av.del Tibidabo駅近くからティビダボ山頂ゆきのケーブルカー乗り場まで、緑多い瀟洒な住宅が並ぶ坂道を上り下りする、約100年の歴史をもつクラッシックな電車です。
ティビダボにある遊園地のアプローチ用電車として残っているため、残念ながら夏季以外はイースター、クリスマス、土日休日のみの運転です。
前回訪ねたのは10月の平日。運転されていなかったので、この度「2度目の正直」で訪ね撮影したものです。