フランス篇(3) 保存・観光鉄道訪問記2006
Tourist train of "Chemin de fer du Vivarais"(Vivarais Railway)
Steam Locomotive No.414 (built in 1932)
at Colombier le Vieux- St.Barthelemy le plain station
'06 Sep.13
当フランス篇(1)でご紹介した「ラ・ミュール鉄道」以外にも、この国には観光資源としての鉄道が数多くあります。 一旦廃止となった路線を鉄道ファンが引き取り、時期を限定して古い車両を運転している鉄道や、歴史的価値の高い車両を再生して走らせている鉄道、そして観光地への足として欠かせない鉄道も多くあります。 2006年の旅では、保存鉄道3か所、観光鉄道2か所を訪問しました。 ヴィヴァレ鉄道(CFV) フランス第二の都市・リヨンからアヴィニヨン方面へSNCFローカル線terで1時間ほど。車窓左側の丘にぶどう畑が見えると、ワインの産地「コート・デュ・ローヌ」北部のまち、"Tain-Hermitage-Tournon"です。 駅に降り西へ歩き25分ほど。ローヌ川の橋を渡り案内標識に従いローヌ川西岸を走るSNCF貨物線を跨ぐ橋を渡ると、ヴィヴァレ鉄道トゥルノン駅があります。 ここは旧きよき風景を残す保存鉄道として有名で、そのシーンは映画などにも多く登場したそうです。 車窓は、ドゥー渓谷に沿ってアーチ橋など山岳鉄道らしい景観が続き、蒸気機関車は多くの客車などを力強く牽いて走ります。 終点Lamastreに着いたら帰りの列車までの時間を、駅隣接のレストランで地元産ワインなど傾け過ごすのもお勧めです。 ソンム湾鉄道(CFBS) フランス北部、ピカルディ地方の都市アミアンからローカル線terでおよそ45分。Noyelles-sur-Mer駅からソンム湾を挟んだ二方向(Le CrotoyとCayeux-sur-Mer)へV字形の路線をもつのが、ソンム湾鉄道です。 かつて廃止となったものの、鉄道ファンが復活させた鉄道です。訪問時もイギリスから来たと思われる視察グループを見かけました。 蒸気機関車かディーゼル機関車が観光客満載の客車を牽き、牧場や湿地帯に敷かれた線路をのんびり走ります。 モンタンヴェール鉄道(CF de Chamonix au Montenvers)&トラムウエイ・デュ・モンブラン(TMB) 世界中の山岳ファンを魅了するヨーロッパ最高峰、モンブラン。その麓に2つの魅力的な登山電車があります 山岳リゾート地として名高いシャモニからは、赤い登山電車「モンタンヴェール鉄道」が標高差約900mのLe Montenversを結んでいます。 また、パリなどから出発するシャモニ方面行き列車の終点となる「サン・ジェルヴェ・ルファイエ」駅前からは、「マリー」「アンヌ」といった女性名が付いた電車が印象的な「トラムウエイ・デュ・モンブラン」が、フランスの鉄道最高地点であるNid d'Aigleを結んでいます。 こちらは「トラムウエイ」の名の通り、サン・ジェルヴェ・ルファイエ市街の併用軌道を走った後、まちの外れでラックレールの付いた専用軌道に入り、急勾配を登っていきます。 今回訪問時は両鉄道とも、日程上の理由および悪天候のため乗車せず始発駅付近での撮影にとどまりましたが、次回訪問時は必ず乗車し、車窓からの風景を楽しみたいと思います。 リール郊外の保存トラム(Tramway touristique de la vallee de la Deule) パリ北駅からTGVで北に約1時間、ベルギー国境近くにある都市、リール。 リール(フランドル)駅から路線バスで20分ほどのMarquette地区の運河沿いに、フランス唯一の保存トラムのための路線があります。 かつてリール市内を走っていたトラムの他、元・フライブルグ市内(スイス)を走っていたトラム、さらには古い路線バス、清掃作業車まで、都市で活躍していた車両が愛好団体"AMITRAM"によりここに集められています。 住宅街の外れ、少々わかり難い場所にあるのですが、電車運行日には多くの乗り物好きが集まり、運営スタッフと談笑する姿が見られます。訪問時は、運営スタッフの方に英語で丁寧に説明していただき、楽しい思い出となりました。 (このトラムについては、こちらもご覧ください) |
Chemin de fer touristique de la Baie de Somme,CFBS
Chemin de Fer de Chamonix au Montenvers & Tramway du Mont-Blanc
Tramway touristique de la vallee de la Deule